2008年10月7日火曜日

負電圧の電源を作ろう


秋月でロングセラーの液晶モジュールSC1602。データバスと3本の制御線だけつないでコマンド投げれば文字表示ができる大変お手軽で便利なデバイスです。しかし5V駆動なのが玉にキズ…。最近仕事ではほとんどが3V系のものばかりで、ブレッドボードでの実験などもどうしても3Vで動かないと困ってしまいます。

で、データシートをくまなく読んでみると、ロジックは2.7V以上で動作することがわかりました。ただし、液晶コントラスト電圧(データシート上ではVo)が電源VDDより下がること4V以上が必要。仮にVDD=3VだとするとVo=VDD-4V=-1Vで負の電圧が必要になります。

それでは正電圧→負電圧の変換器(電圧インバータ)を作ってモジュールに抱き合わせてしまおうと思い立ちました。そうすれば3V単一で動作する液晶モジュールになりますから。

電圧インバータは、Vo端子がほとんど電流を食わないため、いわゆるチャージポンプ方式とします。74HCU04×2/6で発振回路を構成し、残りのゲートで駆動力を稼ぎます。その後にCとDiのネットワークを通すとあら不思議!-2.0V程度の負の電圧が得られます。インバータという割にきっちり-3V出ないのは、HCU04の出力電圧が若干電源電圧よりも低いのと、ダイオードの順方向降下電圧(VF)のせいです。ショットキバリアダイオードなどVFの小さいものを使えばもう少し電圧は稼げると思いますが、今回は-1V以上出ればOKなのであまり追及はしませんでした。

  • 液晶モジュールSC1602のデータシートはこちらから(PDF)
  • SC1602内で使われているコントローラMSM6562B(沖)の日本語版データシートはこちらから(PDF)

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